自主公演vol.2 Synergy  作品解説

パンフレットに記載していた、

 

作品解説をこちらでも紹介いたします。

 

 

 

program I

益川結子作品

『Dawn』

パンデミックにより今世界が混乱している中、

この作品を創る機会をいただきniconomielのダンサーと作品を創る過程で自分の中にもこれからの希望が見えてきました。

オーストラリアと日本という遠隔の条件の中で大変な事もありましたが、

その状況だからこそ感じるものも大きく新しい発見もたくさんありました。

この作品を通して少しでもこれからの希望を感じていただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

program Ⅱ

上杉真由作品

『Modern man』

サル目ヒト科ヒト属

世界中に広く分布する生物種。

直立二足歩行によって体躯に対して際立って大きな頭部を支えることが可能になった結果、大脳発達をもたらし高い知能を得た。

加えて上肢が自由になったことにより、

道具の製作、使用を行うようになり、

身ぶり言語と発声・発音言語の発達が起き、文化活動が可能となった。

そこから仲間を作り社会を形成する知性が発達した。

優れた知性は複雑な感情を生むこともあり時に、

妬み、競い、葛藤する。

失敗を繰り返しながら進化し、

信じる、思いやる、感謝する、

夢を持つことを知る。

現下の状況、

社会は一層分断が進み、

他との関わり方もまた変容しつつある。

この生物種の未来はどうなっていくのだろうか。

 

 

 

 

 

program Ⅲ

宮原由紀夫作品

『meme.』

ミーム、それは人の脳内から他者の脳内へと伝達可能なひとまとまりの情報を指し、

文化、情報、経験、知識、技術、概念、考え方など文化的な様々な情報が人の脳に保存されるときの単位、それがミームだ。

これは進化生物学者リチャード・ドーキンスにより、分子生物学における遺伝子(gene)の概念に対して、

文化伝播の文脈で用いられる「文化的遺伝子(meme)」という概念として初めて提示された。

今回この作品は日本神話に登場する海幸彦と山幸彦の物語を題材とさせていただいている。

この物語を文化的遺伝子として捉えるならば列島内外で生まれたミームが混合変化し、

編纂から数多くの写本と1309年の時を経て、

身体化されたミームが今日現れる、という事になる。

人は自ら作り出す意味の網の目に支えらた動物である。

その網の目の外側が、”身体”=自然なのではないのだろうか。

 

 

 

写真はすべて a *studio

 

 

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